詳しく書かれない末期の死の直前の様子を書きます

詳しく書かれない末期の死の直前の様子を書きます

どのブログも、どのサイトも、亡くなる時の様子を詳しく書いているところはそう多くはないと思います。

それは、書くほうも辛いし、読むほうも辛いからだと思います。

ですが本当のことを知りたい方もいるのではないでしょうか。

特に私は当時(膵臓がんとわかった当初)、母の最期はどうなってしまうのか、不安でした。

 

しかし、今はまだ知りたくない、知る必要はないと考える方がいらっしゃるのも分かっています。

私も母がそろそろ危ないかもしれないという頃、今思えば死んでしまうことを考えないようにしていたような気がします。「母は死なないもの」と思い込んでいたような感じです。

なので、この先は「知りたい」という方だけ読まれることをおすすめします。

 

 

 

では、母が当時亡くなる日のことを書きたいと思います。

 

まず母の当時の体の状態を説明しておくと、

膵頭部癌の手術摘出から7か月、腹水と脚のむくみが激しく、肝臓にも転移している影がCTで確認されていた状態です。

全身「骨と皮」といったくらい痩せ細っていました。

特に亡くなる3日前には目の上が大きく窪み、頬もこけていました。顔の肉はたぶん一番最後に無くなるものなんでしょう。

 

母は亡くなる前日はとても元気で、自分の力で頭を持ち上げられなかったのが、前日だけは少しベッドを倒した状態でも何秒も頭を持ち上げていられる程でした。

会話はいつも通り、好きなサッカーを見たりしながら、楽しく笑って過ごしていました。

 

前日の夜、腰や背中の痛みが強いと眠れないので、点滴に強めの痛み止め(オキファストなどの即効性のある薬物)を打ってもらい、就寝しました。

翌日は、寝ている間も一回も起きることなく、ぐっすりと眠れたようです。

が、それからずっと不思議なことに夕方まで目が覚めませんでした。

ぐーぐー(というよりカー、カー)といびきをかいて、これまで何か月もぐっすり眠れなかったからか、気持ちよさそうに寝続けていました。

朝には看護師さん、昼過ぎ13時頃には先生に診てもらいますが、バイタル(脈や呼吸)も正常で、やっぱり寝ているだけだ、と。

どんなに大声で声をかけても、揺さぶっても起きません。

でも苦しそうでもなく、普通に寝ています。

仙骨あたりに褥瘡が出来ていたので、たまに体位を変更してもらうときにだけ、痛みから眉間にシワを寄せて「うーっ」と声を出すことはありましたが(かなり痛いと頭皮に汗がにじんでいました)、また目も開けずに寝続けています。

これは本当に不思議でした。ただ、ありがたいことに母は痛いときは痛いと表現してくれていました。

寝ている間、顔や目の周りの筋肉がもう無くなってきていると、下まぶたが閉じない・口が開く・鼻の下のすじが薄くなるなどがあるようです。この状態は先生も心配する状態です。

そのときの先生によると、ずっと寝続けるというのは、寝不足だったのもあるが、病気も原因とのこと。この状態は何もすることがないので、様子を見るしかないようです。

 

ようやく16時頃に目が覚め、うっすらと目を開けてくれました。

声は出せないようだったので、まばたきで会話していました。

ずっと寝ていたので、のどが渇いていたようで、アクエリや氷などを口にしてくれてました。

体を動かすのはやはり辛いようで、腕や脚のストレッチをしてあげましたが、ぐっと力が入って嫌そうでした。

 

17時過ぎ、看護師さんがチェックしてくれたときには、バイタルが弱くなっていました。

腕から脈が取れないくらい弱くなり、呼吸も浅くなってきていました。

このくらいになると初めて、「ご家族を呼んでください」となります。

 

その後は体が冷えないように、ホッカイロや温熱器具で体を温めつつ、体が痛くならないように介助グローブを使って圧を逃がしてあげたり、手を握って色々話しかけていました。

亡くなる1時間くらい前までは、頷きや小声の返答がありました。

亡くなる30分前くらいからは、呼吸がしにくくなってきて、ゼーゼーと、一呼吸一呼吸が大変そうでした。ですが、今まで体位を変えたとき以外は痛みを表現することはなく、この時も痛みはなさそうでした。(ある文献によるとこの状態は苦しくないそうです。)

頑張って最後の一呼吸を吸って、母は亡くなりました。多臓器不全でした。

母はとても頑張ってくれました。なんせ姉弟3人がちゃんと揃ってから送り出させてくれたんですから。

 

以上が母が亡くなるまでの最後の一日でした。

詳しい部分は省いていますが、母はたぶん自分から表現はできないにしろ、最期まで意識はあったんじゃないかなと思います。

 

どうやって人が亡くなるのか、正直私は目の前で見たことがなかったので、心配でした。ですが、全然痛そうでもなく、苦しそうでもなく、すっと逝くのはこういうことかと納得しました。

これは母の場合の死に方で、もちろん人によって違うと思います。

骨に転移があればやはり最後まで痛いかもしれませんし、最後に吐血する方もいますし(胆管がんだった川島なお美さんはそうだったと聞きますね)、意識が無いまま亡くなる方だっていると思います。

ただ、癌で亡くなるというのは、脈が弱くなり、呼吸がだんだんできなくなって、弱り切って亡くなるもので、皆似たような流れになるのではないかなと思います。

 

ちょっと辛い内容ではありましたが、死に方が不安でしょうがない、死ぬならどうやって死ぬものなのか知りたい方には少しでも参考になりましたでしょうか。

参考になっていたら、とてもうれしいです。読んでくださり、ありがとうございました。

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