がん闘病中の脱毛問題
がんの闘病中は、髪の毛が薄くなってしまうことがあります。
例えば、抗がん剤治療。
またがん細胞に栄養を奪われ、全身の栄養状態が悪くなると頭皮や髪に栄養がいかず、毛が抜けてしまうこともあります。
こういった理由で、人によってはがん闘病中に髪の毛が薄くなります。
やはり女性や若い方には、こういった外見の問題は深刻だと思います。
そこで今回は、薄くなった髪の毛をカバーする方法のひとつであるウィッグ(かつら)について紹介します。
ウィッグの選び方
まずはウィッグの選び方。
選ぶときのポイントは3つです。
- 予算
- かぶり心地
- 似合うかどうか
①予算
ウィッグ選びは、洋服選びと似ていると言われます。
洋服が千円くらいのTシャツから数万円のブランド品があるように、ウィッグも1万円をきるものから数十万円もするものまであります。
価格が低いからといって粗悪品というわけでもない、という点も洋服と似ていると思います。
と言われても、みんなは一体どのくらいの値段のウィッグを買っているのか気になりますよね。
乳がん患者1500人を対象にした全国調査では、5万円未満のものを選ぶ人が4割と最も多かったそうです。
②かぶり心地
選ぶ際の2つ目のポイントは、「かぶり心地」です。
できれば治療前に、ウィッグを2-3個くらい試着ができるといいと思います。
かぶり心地を確認した上で、購入しましょう。
ちなみに最近は医療用ウィッグと呼ばれるものもありますが、特別な機能があるわけではありません。
なので、医療用ウィッグが特別かぶり心地がいいかと言うと、そうでもないと思います。
③似合うかどうか
予算内で、かぶり心地を確認したら、あとは似合うかどうかです。
治療前に前髪も含めてウィッグに合わせて髪型をカットしておくと、自然に移行しやすいです。
似合うためにできることがいくつかあります。
鮮やかな色、濃い目の色の服を着るとなじみやすいです。
また眉毛をしっかり描くと、バランスが良くなります。
このような工夫で、ウィッグが似合うようになることも知っておくといいと思います。
購入
上記した3つのポイント(予算、かぶり心地、似合うかどうか)を満たしたなら、購入場所はどこでも大丈夫です。
百貨店でも、通販でも、もちろん専門店でも。
レンタル
購入以外にウィッグを手に入れる方法として、レンタルがあります。
今回は2つ紹介します。
夏目雅子ひまわり基金
女優の夏目雅子さんが、27歳という若さで急性骨髄性白血病によって1985年に亡くなりました。
「夏目雅子ひまわり基金」は、平成5年から治療の副作用による脱毛に悩む方々へカツラの無償貸与を開始。
現在も活動を続けていらっしゃいます。
ウィッグが必要だけど、どうしてもお金を出せない方には「夏目雅子ひまわり基金」をお薦めします。
- ウィッグを無償で借りるためには、まず名前と住所を連絡しましょう。
夏目雅子ひまわり基金
〒110-0005
東京都台東区上野1-3-7 亀甲ビル3F
Tel: 03-3836-2550 Fax: 03-5812-2359
E-mail:
natsume-masako@himawari-kikin.com
10:00~18:00 (土日祝は除く)
引用元:夏目雅子ひまわり基金 - そうすると、基金の方から資料とカツラ貸与申込書が送られてきます。
- 申し込みの時に、脱毛状況を説明(証明)できる医師の承認印が必要となります。
- カタログなどはないので、希望があればヘアスタイルの切り抜きなどを同封します。
(ウィッグには限りがあり、必ずしも希望に沿ったものが用意できるわけではない。) - サイズ・スタイルの合うウィッグがあった場合には、2週間でお届け。
ない場合には、1か月後にお届け。
医療用かつらデイユース
「医療用かつらデイユース」はNPO法人キャンサーネットジャパンが提供しているウィッグレンタルサービスです。
ここの特徴を挙げていきたいと思います。
①新品
レンタルされるウィッグは必ず新品です。
いくら掃除されていても中古は嫌だな・・・とお思いになられる方も多いと思います。
しかし、こちらでレンタルされる場合は必ず新品をレンタルできます。
②必要な期間だけ借りられる
ここの最大の特徴は、必要な期間だけウィッグを借りることができることです。
レンタル費用は、1日250円。(※ウィッグ1台につき、15,000円の初期費用がかかります。)
また1年間、同じウィッグを使うと、そのウィッグはプレゼントされます。
つまり1年間使うと、それ以降はレンタル料金がかからないことになります。
料金については、下記で詳しく紹介します。
③試着ができる
かぶり心地や似合うかどうかを確認するために、試着はした方がいいと思います。
「医療用かつらデイユース」では、試着できる方法が4つ用意されています。
- サロン
提携しているサロンに出向き、ウィッグの試着ができます。
サロンは日本各所にあります。詳しくはこちらから。 - 試着会
病院や施設会場で試着会を実施しているそうです。
試着会ではプライバシーに配慮して、個室などで対応してくれるそうです。 - 病院出張
入院中で外出が難しい方のために、病院への相談・試着の出張サービスもあります。 - 郵送対応
遠方にお住まいで、サロンに出向くことも難しい方には、郵送での試着サービスがあります。
1回の郵送で、最大2台までの試着が可能です。
利用料金
気になるのが利用料金です。
ウィッグ1台につき15,000円の初期費用が、まずかかります。
それから利用日数×レンタル料金1日250円。
初期費用は1台ごとになので、1台目を返却し、2台目のウィッグを利用する場合には、新たに15,000円かかります。
また1年間すると、そのウィッグはプレゼントされます。
つまり、1台につき106,250円(初期費用15,000円+レンタル代250円×365日)以上はかからないということになります。
ウィッグは、女性用だけでなく、男性用、子供用まで幅広く用意されています。
気になった方は、「医療用かつらデイユース」のサイトをご覧ください。
まとめ
今回は、ウィッグ選びに悩んでいる方のために、どうやってウィッグを選ぶかについて書いてきました。
ポイントは3つ。
- 予算
- かぶり心地
- 似合うかどうか
この3つがクリアできれば、購入場所はどこでも大丈夫です。
無償でウィッグを借りたい場合は、「夏目雅子ひまわり基金」。
必要な期間だけ借りたい場合には、「医療用かつらデイユース」をお薦めします。
がん治療中に髪が薄くなってしまうことは、往々にしてあります。
外見が変わることはショックが大きいです。
そんな時に頼れるのがウィッグです。
自分のため、家族のために、ウィッグ選びについて知っておいてください。
参考資料
「外見のケア」 少しの工夫で普段通りの生活を 朝日新聞 アピタル
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