【インタビュー】第2回:かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!(前編)

かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!(前編)

質問2.先生ご自身がすい臓がんになった場合は、どういう治療法を選択しますか?

yuki
患者さんたちはほとんどの方は専門的な知識を持ち合わせていません。そのうえで、大切な治療法の選択をしなければならないわけですが、「医者」という立場である先生の場合、すい臓がんになったらどんな治療法を選択しますか?
かかりつけ医の先生
自分がそのとき持っている信念によって変わると思うんですが、EBM※、エビデンスが大事だと思っているので、その時代そのときの標準治療とされている医学的・科学的に裏付けられたその時のベストに近いものを受けると思います。

ある人がその治療法を選択するのには、宗教的な信念、例えば輸血は絶対受けませんという人もいるし、その人の家族とのかかわり、社会的なかかわり、というので決まってくると思うんです。

私の場合、自分の子どもが小さいので、どんなつらい治療でもやってやると思っているので、すい臓がんが見つかって手術ができるなら手術も受けるし、その後の抗がん剤も含め、標準治療と言われているものを受けると思いますね。子どもが大きくなって自立していて、余生をのんびり過ごすという立場だったら違う選択をするかもしれないんですが、今だったらその選択をすると思います。

補足
EBM(Evidence Based Medicine)・・・「個々の患者のケアに関わる意思を決定するために、最新かつ最良の根拠(エビデンス)を、一貫性を持って、明示的な態度で、思慮深く用いること」、「入手可能で最良の科学的根拠を把握した上で、個々の患者に特有の臨床状況と価値観に配慮した医療を行うための一連の行動指針」、「個々の患者の臨床問題に対して、(1)患者の意向、(2)医師の専門技能、(3)臨床研究による実証報告を統合して判断を下し、最善の医療を提供する行動様式」などと定義されています。

引用元:日本理学療法士協会

 

yuki
医師という立場であってもそうでなくても、自分の信念に従って選べばいいんですね。

ここで実際に治療法を選ぶときに頭を悩ませるのが、費用対効果の問題です。たとえば、「100万円出して余命が半年延びます。ただし場合によってはかなりつらい副作用が出ます。」という治療法があるとして、先生はこれをどのように考えますか?

かかりつけ医の先生
人によって、半年延びるなら、一週間でも・・・という人はいるわけですし、そこは個人の価値観になるので、個人レベルで費用対効果の話は難しいんです。要は、命ってプライスレスなので、この値段だったら妥当だ、正解だっていうのがないかもしれないですね。

ちなみに、副作用の出ない抗がん剤っていうのはないんです。誰でも少なからず副作用は出ると思います。副作用をできるだけ少なくするという工夫はもちろんするわけですが、やっぱりゼロというのはないんですね。なので、抗がん剤をもし使うという場合には、お金の話と一緒に必ず副作用があるという覚悟のうえで臨まないといけません。

 

yuki
免疫治療、オプジーボなども副作用があるんですよね?
かかりつけ医の先生
あります。亡くなった方もいますよね。

自費でやる免疫治療クリニックでは、適用外のがんに使ったり、標準的な使い方と違う使い方をしたりして、すごい高いお金でやっているけれども、いざ副作用が出たときに対応できないこともあります。重篤な副作用も出る薬で非常にリスキーですので、ちゃんとした経験のあるドクターや機関で受けないといけない点に注意が必要です。

 


質問2.先生ご自身がすい臓がんになった場合は、どういう治療法を選択しますか?まとめ

命はプライスレス かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!
  • そのときに科学的に裏付けされた標準治療を受ける
  • 考え方、決め方はその人とまわりとの関わりによって決まる
  • 命はプライスレス、だからお金だけで正解は決められない
  • 抗がん剤をする場合は、必ずお金のことと一緒に副作用のリスクも考える

 

 


 

お医者さんには直接聞きにくい内容も、色々と教えてくださいました!

次回の後編では、膵臓がんにならないために・膵臓がんになってしまったら…という観点でお聞きしたことをまとめます。

【インタビュー】第2回:かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!(後編)

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