【インタビュー】第2回:かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!(前編)

かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!(前編)

母が当時お世話になっていたかかりつけ医の先生へインタビュー

知識のある方々へのインタビュー第二弾。

↓前回のインタビューは現役看護師さん。終末期の患者さんの実態や便利なグッズなど、看護師さんだからこそ知っていることを教えてもらいました。
【インタビュー】第1回:看護師Tさんに終末期などについて質問してきました!

 

母の生前、そして実家に住んでいた私たちもお世話になっていた
地元のクリニックの先生へ、色々なご意見を伺ってきました。

その先生は母の膵臓がんをたまたまそこで受けた血液検査で発見してくれた方で、
母の命の恩人と言っても過言でない方です。

大きい中核病院へ紹介後も、点滴を受けさせてくれたり、手術の相談に乗ってくれたり、
在宅診療もしてくれた頼りになる当時の母のかかりつけの先生です。

今回のインタビューの質問は、以下の内容です。

  1. 薬に正解はあるのでしょうか?セカンドオピニオンって? ★今回
  2. 先生ご自身がすい臓がんになった場合は、どういう治療法を選択しますか? ★今回
  3. 早くすい臓がんに気づくためには? ★後編で
  4. すい臓がんになってから気を付けることはありますか?民間療法や新薬については? ★後編で

インタビュー

聞き手:yuki 書記:rino

yuki/rino
本日(2016/11/11)、母が生前ずっとお世話になっていたかかりつけ医の先生に、さまざまな疑問をぶつけてみたいと思います。よろしくお願いします。
かかりつけ医の先生
よろしくお願いします。

質問1.薬に正解はあるのでしょうか?セカンドオピニオンって?

yuki
まず初めに、通院していて不安に感じることのひとつ、薬についての質問です。

お医者さんから処方されるものを私たちは服用することになりますが、調べてみるととてもたくさんの種類があります。正解はあるのでしょうか?

また、知識のない私たちのような患者さんは誰に相談したらいいのでしょうか?

かかりつけ医の先生
正解があるか否かというと、もちろん正解と信じて先生は処方しているわけですね。

一方、患者さんやご家族は何を使おう、と悩むと思うんですけど、ここで大事なのは、「癌の主治医の先生をどれだけ信頼できるか」「信頼関係を築けるか」なんですね。癌という難敵に立ち向かうときには、二人三脚でやっていかないといけないですので。

信頼のおける主治医の先生と出会えた場合には、その先生が根拠をもって治療法なり、どのお薬を使えばいいかを示してくれると思います。そこで患者さん、ご家族は「そうですか」で終わらせるのではなくて、先生がエビデンスに基づいておすすめする選択肢をもとに相談して、よく考えて、選択するという形がベストだと思います。

 

yuki
やっぱり相談するとしたら、主治医、ということでしょうか?

信頼関係の築ける主治医の先生と出会えない場合もあると思いますが、どうしたらいいのでしょうか?

かかりつけ医の先生
そうですね、もし信頼関係が築けていれば主治医に相談するのがいいと思います。「先生が言うんだったら、信じてこの治療法・薬をお願いしよう」と思うでしょうし、逆に信頼関係がないと「本当にこっちでいいのかな」ってなりますしね。

信頼関係がない場合はもちろん、信頼していて選択肢を示してくれたけれどもでも迷って決められない・・・というときに活用したいのは、セカンドオピニオンですね。

 

yuki
セカンドオピニオンって一般的にどういう使われ方をするんですか?
かかりつけ医の先生
一般的には、その病気の専門・エキスパートの先生に治療法や検査について意見を聞きに行くというのが狭い意味でのセカンドオピニオン、地元の先生やかかりつけの先生への相談は広い意味でセカンドオピニオンと言うと思います。

そういうセカンドオピニオンで先生に意見を聞きに行って、治療法なり薬なりを決めるひとつの助けになる、ということですね。

 

yuki
かかりつけの先生にも聞きに行って大丈夫なんですね。
かかりつけ医の先生
はい、大丈夫ですよ。

癌の主治医の先生よりも、かかりつけの先生のほうが付き合いが長い分、気心が知れていたりとか、どうしたって信頼関係があって相談しやすかったりしますよね。

たとえば、主治医からの説明で専門用語を使われちゃって半分話がわかんなかったり意味がわからなかったりというご相談であれば、私のほうでできる限りわかりやすい言葉で改めてご説明しますし、進行がんだったり厳しい話をされたときは当然誰でもショックを受けて混乱しますよね。

そういうときはお話を整理してあげてこういう状況で今後どうしていったらいいかという問題も整理してあげることもします。

癌に立ち向かうときは、主治医の先生だけでなくて、本当は地元の先生であったり、福祉を使ったり、地域の人々の助けがあったり、チームワークでやらなきゃいけないわけですので、こういったことはかかりつけ医の大切な仕事のひとつかもしれないですね。

 

yuki
母の時は最期のころ、点滴をお願いしたりしていましたが、そういうのも大丈夫ですか?
かかりつけ医の先生
はい。

紹介されたからもう紹介先の先生だけというわけではなくて、できたら紹介元の地元のかかりつけ医の先生と連携を取ってもらって、通院日以外の日には点滴を打ってもらったりとか、活用してもらったほうがいいと思います。

 

yuki
そうなんですね、安心しました。

よく聞く話なんですが、患者さん側に薬の知識がないので、何がいいかというのがわからず、そして診察時間が短いので説明してもらう時間も無くて、主治医に言われたもの・出されたものをわからないまま飲んでいる・・・という方が多いんです。

かかりつけ医の先生
本当を言ってしまうと、本来なら病院でちゃんと説明するのが医者の義務で大事な仕事なんですが、上手くいってないのが現状なんですよね。

なので、わからないこととか不安なことはなんでも、病院の看護師さんを通してもいいし、主治医の先生に聞いてみてください。そして上手くいかないときは、地元の先生を頼っていいと思います。

 

yuki
ちなみに、主治医の先生とそりが合わなかったらどうしたらいいんですか?
かかりつけ医の先生
それは病院を変えちゃっていいと思いますよ。

 

yuki
変えるときは自分で探すんでしょうか?
かかりつけ医の先生
それはなかなか難しい問題ではあるんですが、ネットとかで調べると症例が多いところなど情報がありますよ。病院を見つけたら、セカンドオピニオンという形で行ってみて、そこの先生とお話してみてお願いしたいと思えば移っちゃっていいと思います。

なかなか転院先が見つからない、ネットで調べてもわからないというときは、一度主治医のところに戻って、相談してもいいと思います。ドクターですから、適切なところを知っていると思いますので。

 

yuki
なるほど。現在の主治医に病院を移ることを言うと角が立ったりしませんか?
かかりつけ医の先生
それで怒り出す先生がいたら、所詮その程度の先生ということです。

人間対人間なので、そりが合わないということもありますし、そこは割り切って、この先生に信頼がおけると思ったらそちらに移ったほうが治療も上手くいくと思います。そこで躊躇して、あとで後悔するのはよくないと思いますし。

 

yuki
安心しました!具体的にどのような手順になるのでしょうか?
かかりつけ医の先生
「セカンドオピニオンを受けたいので資料をください」「紹介状を用意してください」と頼めば、通常は快くやってくれるはずです。今の時代、セカンドオピニオンという形は普通なので、セカンドオピニオンを嫌がる先生はいないと思うんですよね。

セカンドオピニオンでそのままその病院、その先生に移っちゃうというケースもあまり珍しくないですよ。医者の皆さんはどちらも(転院される、転院してくる両方を)経験してますから、それもありですよ。

 


質問1.薬に正解はあるのでしょうか?セカンドオピニオンって?まとめ

セカンドオピニオンは気軽に かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!
  • どの薬が正解、というよりも、
    癌の主治医との信頼関係を築いて患者さんが納得して選ぶことが正解
  • セカンドオピニオンは、
    膵臓がんのエキスパートへ意見を聞くことと、
    慣れた地元のかかりつけ医の先生に意見を聞くことの2つある
  • 困ったら、地元のかかりつけ医の先生を頼ってOK(点滴などをしてもらってもOK)
  • セカンドオピニオンは気軽に。そのまま転院してもOK

 


 

次のページでは、医者という立場である先生自身が膵臓がんになった場合について、また抗がん剤の費用対効果について聞いてみました。

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