地元のかかりつけ医の先生へインタビュー
前回【インタビュー】第2回:かかりつけ医の先生に薬や治療法の考え方について質問してみました!(前編)に引き続き、母が当時からお世話になっていた地元のクリニックの先生へのインタビューです。
後編となる今回のインタビューの質問は、以下の内容です。
- 薬に正解はあるのでしょうか?セカンドオピニオンって? ★前編
- 先生ご自身がすい臓がんになった場合は、どういう治療法を選択しますか? ★前編
- 早くすい臓がんに気づくためには? ★今回
- すい臓がんになってから気を付けることはありますか?民間療法や新薬については? ★今回
インタビュー
聞き手:yuki 書記:rino
質問1.早くすい臓がんに気づくためには?
早くすい臓がんに気づくためにはどうしたらよいのでしょうか?
よく健康診断で超音波やCTですい臓を見たときに、嚢胞(水たまりみたいなもの、肝臓とか腎臓にできやすい)が見つかった方は先々すい臓がんになりやすいので、そういったすい臓がんのリスクがある方は、健診・人間ドックをちゃんと受ける、というのが大事ですね。
母のときも発見のきっかけは、たまたま計った血液検査の結果でしたね。
お母様のときは、アミラーゼの値をたまたまルーチンで計ってて、特に症状も仰っていなかったのに、そして今まで正常値だったのにあるときポーンと上がってたんですね。アミラーゼはすい臓だけでなく唾液にも含まれているので、唾液のアミラーゼがたまたま上がっているのかと思ったらすい臓のほうが上がっていて「これはおかしい」ということで地域の中核病院にご紹介したわけなんですね。
先に挙げたすい臓がんのリスクの高い方々は、健診をまめに受けて、その際アミラーゼや腫瘍マーカーが上がっていたり、膵管が拡張している場合にはERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)やEUS(超音波内視鏡)を行ったりします。
ERCPというのは特殊な内視鏡検査で、十二指腸から直接造影剤を胆管・膵管に注入して異常を調べます。
EUSというのは、胃カメラの先端にエコーがついていて、胃の中からエコーですい臓を見るから、外から当てるエコーより詳しく見ることができるんです。CTや普通のエコーでは見つからないような、本当に早期のすい臓がんが見つかることもあるんです。この検査法のいいところは、超音波で見ながら先端から注射針みたいなものを出して、怪しいところを刺して細胞を取ってくることができるので、それが癌であれば確定診断がつけられるんです。
癌の専門病院であるがんセンターや癌研など、できるだけ目の肥えた病院では今挙げたような検査をやっていますので、すい臓がんの早期発見には定期的な検診などを積極的に受けていくしかないかなと思います。
先ほどのERCPやEUSは、胃カメラよりもちょっと太くて楽ではないんです。通常は麻酔をかけて、半分眠ったような状態でやる検査で、簡単に「今日やりましょうか」という検査ではないんですね。
普通のエコーは痛くも痒くもないので、患者さんの負担を考えてそういったものからスタートします。なので、いきなり一発目で内視鏡をやるっていうのはよっぽど何か強く疑う理由があれば別ですが、あまりありません。まずは血液検査・エコー・CT検査などから入るんですね。
ちなみに最近は、PETという一気に全身に癌があるかないかがわかる検査もよくやられていますが、すい臓がんだと2cm程度あれば結構な確率で見つかりますが、もっと小さいものは見つからないんですよね。先ほどの超音波内視鏡のほうがもっと小さいすい臓がんは見つかります。
質問1.早くすい臓がんに気づくためには?まとめ
- 肥満、糖尿病、喫煙している、家族にすい臓がんの方がいる、すい臓に嚢胞が見つかった「すい臓がんのリスクが高い人」は健診・人間ドックをまめに受ける
- 20~30代、遅くとも40~50代の中年になるまでには検診を受けるとよい
- すい臓がんの場合、PETよりもEUS(超音波内視鏡)のほうが早期のすい臓がんを見つけやすい
次のページでは、緩和治療や民間療法、新薬について聞いてみました。
- 1
- 2
【膵臓がんでも幸せに楽しく生きる】からお知らせを受け取るには?
FacebookやTwitterではがんの最新情報やおすすめの癒し情報など随時配信中です。ブログの更新もお知らせしているので、ぜひ登録して活用してくださいね♪
▼Twitterをフォローする
Follow @okasanproject
▼Facebook いいね!
⇒すい臓がん ブログランキングを見る ⇒FC2 ブログランキングを見る