膵臓がん患者のためのリーフレット
6月末に、こんなニュースをtwitterで見つけました。
山陽新聞のtwitterアカウントです。
膵臓がん患者へ栄養剤飲み方紹介 岡山赤十字病院がリーフレット https://t.co/YbWKgTAgod
— 山陽新聞 (@sanyo_news) 2016年6月26日
他にも、ヤフーのニュースでも紹介されていました。
これらは、岡山赤十字病院が栄養剤の飲み方を紹介したリーフレットを作成したというニュースです。
しかも記事によれば、膵臓がんによって栄養を吸収しにくくなった患者さん向けだと言うじゃありませんか!
母の時も栄養剤をもらっていましたが、その味があんまり美味しくなくて飲みづらそうにしていました。
そういった経験から、このリーフレットは絶対に参考になると確信しました。
何とか手に入れたいと思った私は、恐れ多くも岡山赤十字病院に連絡致しました。
更に厚かましいことに、サイトへの掲載の願いもしました。
個人が申し込んでも断られるだろうな…と思っていた私の元にきた返信は、「一部、郵送させていただきますので、
そして先日、大変有難いことにそのリーフレットが届きました。
今日は、その岡山赤十字病院が作成した「栄養剤を飲みやすくする方法をま
栄養剤エレンタール
リーフレットでは、「エレンタール」という栄養剤を紹介しています。
上記リーフレットでも説明があるように、エレンタールは膵臓がん患者さんにとって良いようです。
膵臓がん患者さんは膵臓の働きが弱っているので、特にたんぱく質と脂質の消化がうまくいかないことがあります。
なので栄養剤によっては、栄養がうまく摂れないこともあるのです。
その点、エレンタールという栄養剤は脂肪がほとんど含まれていないので、膵臓がん患者さん向きです。
つまり、膵臓がん患者さんにとってエレンタールは消化しやすい栄養剤ということになると思います。
フレーバー紹介、液体で飲む
2ページ目では、エレンタール専用フレーバーの種類と基本の飲み方について紹介しています。
エレンタール専用フレーバー
エレンタールには、フレーバーがあるんですね。
フレーバー、つまり味をつけられるということです。
フレーバーは全部で10種類。
結構あります・・・どれを選ぶか悩んでしまいますね。
引用元:成分栄養剤専用 フレーバーのご案内 EAファーマ株式会社
そこでリーフレットには、ランキングが載っています。
是非参考にしてみてください!
液体で飲む方法
2ページ目では、まず液体で飲むときの方法を紹介しています。
ゼリーで食べる方法
リーフレットの説明にあるように、注意してほしいのは作り置きをしないこと。
栄養満点なので、細菌が繁殖しやすいです。
12時間以内に食べましょう!
工夫いろいろ
ここまで紹介した内容を試してもダメだった方に、更なる工夫です。
膵臓がん患者さんに多い症状として、下痢や食欲不振などがあると思います。
そういった症状に合わせた工夫になっています。
例えば、食欲不振であまり量を食べられない人には、液体より半分の水で済むゼリーをお薦めしています。
また下痢の症状がある方には、少量を頻回に摂取するといいようです。
エレンタールのフレーバーや作り方を変える以外の方法も載っています。
例えば、市販のお味噌汁やカルピスなどに混ぜる方法です。
市販の物なので、お手軽に試せるかと思います。
上手く摂れない時
今まで紹介してきた方法を試してもエレンタールを上手く摂れない時はどうすればいいでしょうか?
岡山赤十字病院に通っている方の場合は、そちらで相談されるといいと思います。
しかし、そうでなかったらどうするのがいいのでしょうか。
いくつか案があります。
まずは、主治医に相談してみましょう。
病院で栄養指導が受けられると思います。
そういった病院の栄養士さんなら、経験上何かアイディアがあるかもしれません。
もうひとつは、「がん相談支援センター」で相談してみる。
相談のときに、エレンタールの飲み方を一緒に考えてもらいましょう。
がん相談支援センターが何だか分からない方は、↓こちら。
また薬剤師さんに聞くのも、ひとつの手です。
お薬をもらう時に一緒に聞いてみるといいかもしれません。
お役に立てれば
リーフレットをお送りいただいた岡山赤十字病院の薬剤部長さんは、こう言っていました。
「少しでも、患者様、そのご家族のお役に立てれば幸甚です。」
このような思いから、苦労して作り上げたリーフレットなのだと実感しております。
それを掲載させていただき感謝すると共に、このサイトで紹介することでリーフレットが少しでも多くの患者さんたちの役に立てばと思います。
またこれを読んでいる皆さんには、ぜひリーフレットを活用してください。
もっともっと‼️お母さんプロジェクトを参考にして、すい臓がんに勝って欲しいと願うばかりです。栄養指導や緩和ケアは見つかったと同時に進行していい事の様に思います。振り返ると後悔ばかりになってしまいますが、これからも応援しています。
森様
お母さんプロジェクトが膵臓がん患者さんやご家族の助けになって、皆さんが膵臓がんに打ち勝って欲しいと私たちも願っています。
確かに栄養指導や緩和ケアは、初期からやるべきだと私も考えます。
どうやったら早くからこれらが受けれるかなども、今後は記事にしていきたいと思います。
昨日7月23日が母の命日でした。
亡くなったばかりの時は、私も後悔ばかりでした。
しかし、ある日とある言葉を見かけてからその気持ちから少し解放されました。
それについて記事にする予定なので、是非読んでみてください。
充実した内容は参考になることばかりでありがたいです。
母が2月に膵臓癌とわかって仕事を休職して介護をしています。ステージ4bですが自宅でできることは栄養・食事管理と考えて頑張っています。エレンタールの記事を見て母にも摂取させたいと思いました。主治医に聞いてみようと思います。
現在CEAT(癌活性消滅療法・前田華郎先生提唱)を受けつつ抗癌剤もしています。
抗癌剤の副作用がしんどそうで、温熱療法もしていますが、一番は栄養状態のようにも感じています。
本当にためになる情報ありがとうございました。
喜美子様
コメントありがとうございます。
エレンタールの記事が参考になったようで嬉しい限りです。
きっと協力していただいた岡山赤十字病院の方々もお喜びだと思います。
コメントしていただいたように、栄養は治療をする上で大事なことだと考えます。
しかし適切な栄養摂取を自分たちだけで行うのは、かなり難しいと思います。
なので、主治医、かかりつけの病院の栄養士、がん相談支援センターなどを頼ってみてください。(がん相談支援センターについては、こちらのリンクからどうぞ→http://okasanproject.com/2016/07/05/whatisgansoudansiensenta/)
最近では「栄養サポートチーム(NST)」という複数の医療従事者(医師、歯科医師、管理栄養士、薬剤師など)で構成されるチームが栄養管理をしている病院もあります。
また数はまだまだ少ないのですが「栄養サポート外来」を設けている病院もあります。
そういった場所を利用して、栄養管理をしてみてください。
私たちでお力になれるようであれば出来る限りお答えさせていただきますので、いつでもコメントお待ちしております。