「がん相談支援センター」って聞いたことありますか?
「がん相談支援センター」って聞いたことありますか?
がんの支援をしてくれる所?
有料なの?無料なの?
具体的に何ができるの?
などなど、疑問も多いかと思いますので、今回はその「がん相談支援センター」についてご紹介していこうと思います。
「がん相談支援センター」とは
単刀直入に言うと、「がん相談支援センター」とは無料でがんに関する相談ができる場所です。
もう少し詳しく見ていきましょう。
誰が使えるの?
誰でも使えます。
「がん相談支援センター」は、患者さんやご家族のほか、地域の方々はどなたでも無料で利用できます。
もちろん、がんになった友人をお持ちの方やがん患者さんのいる職場の方も利用できます。
がんに関わる全ての人が利用できます。
どこにあるの?
全国の「がん診療連携拠点病院」や「小児がん拠点病院」「地域がん診療病院」に設置されています。
「がん診療連携拠点病院」とは、専門的ながん医療の提供、地域のがん診療の連携協力体制の整備、患者・住民への相談支援や情報提供などの役割を担う病院として、厚生労働大臣指が定した病院です。
「小児がん拠点病院」とは、小児がんの医療および支援を提供する地域(近隣都道府県を含む)の中心施設として、厚生労働大臣が指定した病院です。
「地域がん診療病院」とは、がん診療連携拠点病院が無い地域に、厚生労働大臣が指定した病院です。
簡単に言ってしまえば、全国どこにお住まいでも質の高いがんの医療が受けられるように、厚生労働大臣が指定した施設に、「がん相談支援センター」はあります。
「がん相談支援センター」をお探しの場合は、下のリンクからどうぞ。
電話で「がん相談支援センター」を探すこともできます。
受付時間は、平日10時~15時(土日祝日、年末年始を除く)。
案内は無料ですが、通話料は利用する側の負担です。
時間は20分と制限はされてはいますが、インターネットに不慣れな方にはとても便利だと思います。
もしお近くにそのような方がいらっしゃいましたら、電話でも案内が受けられるということを教えてあげてください。
詳しくは、国立がん研究センターがん情報サービスサポートセンター がん情報センター
誰が相談にのってくれるの?
多くの「がん相談支援センター」では、がんについて詳しい看護師や、生活全般の相談ができるソーシャルワーカーなどが、相談員として対応しています。
また国が指定した研修を修了した相談員は、「がん相談支援センター」のロゴをかたどったバッジを着けています。
「がん相談支援センター」のロゴは以下のものです。
どんな相談ができるの?
では、実際どんな相談ができるのか見ていきましょう。
情報収集を手伝ってくれる
インターネットで「がん」について検索すると、恐ろしい数の情報が出てきます。
その情報のどれが正しくて間違っているかは、なかなか判断がつかないものです。
ましてやがんと診断されたばかりの時なんて、何も分からないと思います。
そんな時こそ、「がん相談支援センター」の出番です。
自身のがんについて何でも聞いてみましょう。
- がんの治療法
- セカンドオピニオンについて
- 治療の副作用について
- 緩和ケアについて(勘違いしないで欲しいのですが、緩和ケアは苦痛を和らげる治療のことです)
- 薬について
- 病院を探す
これらは、あくまで一例であり、がんに関わる情報を多く提供してくれると思います。
何より有難いのは、信頼できる情報を分かりやすく説明してもらえることだと思います。
そうして得た情報を基に、自分が納得できる治療が選んでいける状況を作るのはとても大事なことだと考えます。
一部のがん相談支援センターでは、がん種別に一定の診療経験のある施設を探すことができます。
病院探しの時などにお使いいただけるかと思います。
ただし、説明を十分聞いた上で決めてください。
詳しい情報は、がん種別の診療数で病院を探してもらうをご覧ください。
医療者とのコミュニケーションについて
これについて悩む方も多いと思います。
例えば、セカンドオピニオンを受けたいのだけど、どうやって切り出したらいいか分からない・・・といった悩みにも一緒になって考えてくれます。
担当医の言っていた内容が分からなかった・・・という時も、「がん相談支援センター」の相談員さんが理解できるように手伝ってくれます。
他にも、痛みをどう伝えれば伝わるのかなどの助言もしてくださると思います。
ここで相談した内容は、第三者に伝わることは決してないので、相談内容を担当医が知ることもありません。
安心して相談をしてください。
療養生活について
「がん相談支援センター」は、患者さんが快適に過ごせるように、様々な相談に乗ってくれます。
例として以下のようなことが挙げられます。
- 放射線治療や抗がん剤治療を通院で受けるとき、どんな合併症や副作用に気を付ければいいのか。また生活や食事では、どんなことに注意すべきなのか。
- 在宅療養をする場合、地域の介護保険の手続き方法、往診をしてくれる診療所や訪問看護ステーションについて。
- 通院後になって出てきた抗がん剤などの質問を聞ける。
自宅で過ごす上で快適に過ごせるように手伝ってくれる強い味方です。
是非利用しましょう。
心の悩み
がんと診断されると気分が落ち込んだり、不安を覚えたりします。
そんな時に誰かに話したいと思うかもしれません。
「がん相談支援センター」では、そのような話も聞いてくれます。
必要に応じて医療的なケアも紹介してくれます。
「病気なのだから、仕方ない」と思わずに、相談してみてください。
生活・経済的な心配について
がんになったからと言って、今まであった生活が全部なくなるわけではありません。
しかし同時に、生活や経済的な悩みも出てくると思います。
そういった悩みの相談もできます。
- 就労について。今まで通り働けるのか、がんについてどう会社に伝えたらいいか、仕事の都合に合わせて治療スケジュールを調整できるのか、など。
- 医療費について。自分が使える制度が知りたいなど。
- 家族との関係。相続、家族にどうやってがんと伝えればいいのか、など。
- 周囲との関わりについて。地域の人に自分ががんだと知られたくない、結婚相手などにどう伝えればいいのか、など。
治療と上手く付き合っていくためにも、これからの生活や暮らしのことも大切にしていきましょう。
患者さんのご家族も利用ください
ご家族の誰かががんになると、その周りの家族にも大きな影響があります。
その影響は多岐にわたり、精神的なものから、世話などの現実的な問題、経済的な問題などがあります。
そうしたことから、患者さんのご家族は、「第2の患者」と言われています。
「がん相談支援センター」では、患者さんの家族の相談にも対応しています。
患者さんに代わって情報収集をしたいときや、患者さんへの接し方で悩んでいる時など、どうぞ相談ください。
みんな疑問や悩みを持っている
がん患者さんやご家族に会って思うのは、皆さん何かしら疑問や悩みを持っているということです。
そんな時には、ぜひ「がん相談支援センター」へ出向いてください。
「○○で困ってます。何かできることはありませんか?」と聞けば、何かしら答えが返ってくると思います。
一人や家族だけで悩まずに、何かあったら相談してみましょう。
最近の掲載内容が、今の状況にぴったりで、悩んでいた事が解決でき、対応に役に立っていることをとても感謝しています、ありがとうございます。
メール通知の有効化の承認の仕方がわからなくて送りっ放しになっていることをお詫びいたします。
森様
いつもコメントありがとうございます。
役に立っているというお話は、書いている私たちの励みになります。
このサイトはまだまだ情報が足りないと思っているので、皆様のご意見を参考にもっとお役に立てるサイト作りができたらと考えています。
もしこんな情報が欲しいというリクエストがあれば、ぜひ教えてくださいね。
コメントありがとうございます。
主人はさいたま在住で都内の大学病院に通院していますが、今後の通院や急な対応ができる様に緩和ケアの病院を探す様に言われてましたが、緩和ケア病棟のある所が良いということなんですが、緩和ケア外来と病棟の一致は必要なんでしょうか⁇ 今とても悩んでいます。かかりつけの医者も居なく、転勤族なので余り情報がありません。手当たり次第にあたっている状況です。
森様
緩和ケア外来と緩和ケア病棟は、できれば同じ病院がいいと思います。
というのも、外来であろうと病棟であろうと緩和ケアを受けると、患者さん専用の緩和ケアチームというのが結成されます。
そのチーム内で情報が共有されながら、治療が進んでいきます。
つまり、緩和ケアチームが一貫して、森様の旦那様を診てくれるということです。
このような点から、外来と病棟は同一の病院であった方が好ましいと考えます。
緩和ケア病棟がある病院一覧は、下記のリンクから探せます。
http://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/xpPalliativeSearchTop.xsp
緩和ケア病棟の見学は、入院が決まった患者さんしかできないことが多いのですが、多くの病院が写真を掲載しているので、雰囲気などは分かると思います。
あと、入院となれば通うことになると思うので、できれば自宅から近い所を選ばれるといいと思います。
緩和ケア病棟の記事の必要性を感じたので、早々に記事にしようと思います。
ご質問ありがとうございました。
はじめまして。
先週父が倒れ検査の結果、膵臓ガン、ステージ4、他にも移転有り手術不可余命3ヶ月と母から連絡きました。
母は膵臓ガンとちゃんと言ったみたいですが、余命は言ってないみたいです。本人は倒れた当日は具合悪かったみたいですが、点滴してもらったら具合がよくなったから膵臓ガンも治ると言っていたそうです。
ここまでは電話で聞けたのですが、これからどういう治療?をしていくのか、もう少し詳しく聞きたかったのですが、母も準備と状況を把握するのに頭が混乱しており、私も遠方ですぐ帰れず。
帰省する前に少しでも情報をと思い巡り巡ってここにきました。
母も一人で大変そうなので、こういう所があるんだと思うと一度一緒に相談しに言ってみようかと思います。
まだ何が出来何をしてあげればよいかわからずじまいですが、また書き込みさせて頂きたいと思います。
みるく様
はじめまして。
サイトをご覧いただきまして、ありがとうございます。
がん相談支援センターなのですが、お薦めです。
私たちの母が膵臓がんで闘病中にもがん相談支援センターを利用しましたが、親身になって話を聞いてくれました。
ぜひ一度訪ねてみてください。
今後の治療についての詳細にご関心があるようでしたら、以下の「チャート図で分かる!膵臓がん治療の流れ」の記事を読むと治療の全体像が掴めるかもしれません。
チャート図で分かる!膵臓がん治療の流れ
また「患者さんにまず読んでほしい5記事」と「ご家族にまず読んでほしい5記事」が、トップページにリンクが貼ってあるのですが、そちらも参考になると思います。
ご参考にしていただければ幸いです。
お父様が膵臓がんと伺って大変な時だと思いますが、何かお力になれればと思います。
また何か聞きたいことがあれば、いつでもご連絡ください。
可能な限りお答えしたいと思います。