「生きる意味」は周りの人が付与できる

「生きる意味」は周りの人が付与できる(持論)

半年ほど前、「生きる意味って何?」がんの家族を失って気づいた考え方という記事を書きました。

ですが、昨日の夜ずっと母が亡くなったことを考えていた時に気づいたことがありました。

「生きる意味は周りの人が付与できる」のではないか、ということ。

ちょっと説明しましょう。

母が亡くなった直後に気づいた「生きる意味」

こちらの記事(「生きる意味って何?」がんの家族を失って気づいた考え方)の振り返りとなりますが、

まず前提としてほしい考え方が

「生きる意味(生きてきた意味)はその人が亡くなった時に初めて決まる」ということです。

 

もちろん、「私は『こうしたい』と思って目標を立てて生きてきた、だから私は生きる意味は生きている間からわかっている!」という方もおられるはず。

私が先に述べた考え方というのは、そういった考えを否定するものではなく、

自分の意志以外にも自然の流れや周りからの影響によって、その人の置かれる立場が決まることがある、だから自分の意志だけで作る生きる意味は完全ではないのではないか、ということです。

子どもが生まれる、病気になるというのも、意志ではなく自然の流れですよね。それを生かすかどうかが自分の意志。

 

つまり色々なものが絡み合って「生きる意味」は決定するということです。

そして、亡くなった時に初めてその人の全体像が見えるので、絡み合った結果がわかるということですね。

ここでは本編と流れがそれるので補足
「生きる意味」を良いものにするには、自分の意志を上向きに、自分にしかできないことを意欲的にしていくことなのでしょう。

「生きる意味が周りの人によって付与できる」とは

これまでの考えでは、「生きる意味」は亡くなった時点で終わりという印象でした。

ですがそうではないことに昨日の夜気づいたのです。

その人が亡くなる前はもちろん、亡くなった後も、

その人の「生きる意味(生きてきた意味)」は周りの人がどんどんプラスできるのです。

 

具体例を出しましょう。

 

私の【母】の場合

母は精一杯、膵臓がんと闘って生きました。

母が膵臓がんになったのは私たち子どもが巣立ってすぐのこと。「生きる意味」のひとつはきっと私たちこどもを育てることだったでしょう。

では、がんになったことは「意味」があったのでしょうか?

 

母が闘病をしてきたからこそ、子どもたちの考え方は変わったし、気づいたこともたくさんあります。

そして私たちは、このようなサイトを通じて他の膵臓がんの方へ情報を発信することができています。

 

ここでもしも、私たちがこのサイトを作っていなかったら―

「母が闘病して生きてきた」事実は、本人とその周りの人にのみ影響を与えただけにとどまってしまいます。

母の経験した有益な情報を通じてその事実が多くの人に知られることもなく、役に立つこともなかったでしょう。

 

このサイトを作るにあたって、母が直接なにかをしたわけではありません。母は頑張って生きてきた。

子どもである私たちがサイトを作って、他の患者さんたちが喜んでくれることによって、「母が闘病して生きた」ことに他人から新たな「意味」が付与されたのです。

 

本人ではなく周りの人によって、「生きてきた意味」が付与されているのです。

もしサイトを母が亡くなる前に作っていれば、「生きる意味」は生きている間から他人によって付与されたことになります。

 

周りの人がその人のことを伝える、生かす、継ぐ・・・

それをすると、その人の「存在する(した)意味」は濃くなっていくのです。

 

これはわかりやすい例でしたが、

どんな関係でも、その人に影響を受けて周りの人がなにかをすれば、その人の「生きる意味」にさらに意味をプラスできるのですね。

趣味でも、語り部でも、なんでもそうです。

 

「その人の支えとなること」と同義

話はこちらの記事(「生きる意味って何?」がんの家族を失って気づいた考え方)に戻りますが、

「生きる意味」=「自分が居て、何かをすることで周りに影響を与える」

と私は考えています。

居るだけで、人でも物でもなにかしら影響を与えます。

それが「存在する意味」であり、さらに自分特有の趣味やことばや生き方によって良い影響を与えているのであれば、ただの「存在」ではなく「目的」を持った「生きる意味」になるはずです。

 

これを周りの人の視点で言えば、上の式を左右ひっくり返したものと一緒になります。

「周りの人が【その人】から影響を受けてなにかをする」=「【その人】の生きる意味になる」

 

自分視点でも他人視点でも、同じことを言っています。でも、とても当たり前のことですよね。

だけど、なかなか気づかないものです。

 

大切なその人が膵臓がんになって、生きる意味を模索している。

元気づけたい!支えてあげたい!と思うのであれば、きっと「あなたが居てくれたことで、私はこれが出来るのよ」と伝えてあげるだけで、支えとなるはずです。

そう、あなたが居て良い影響を与えてくれたからこそ、私には【出来ること】が生まれた。一緒に居てくれるだけで、あなたの生きる意味はあるのだ、と。

そんな風に言われたら、嬉しくないですか?:)

 

とても持論ではありますが、周りの人が支えとなることもできるんだよ、という考え方のひとつとして参考になれば幸いです。

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