今回のピックアップ!
今回のピックアップでは、「@okasanproject」がまとめたtwitterの記事の中で、最も注目すべき記事を分かりやすく解説します。
そして、6月6日~8日の間で注目すべき記事は「膵臓がん、増殖抑えるカギは遺伝子「ムサシ」」です。
これについて詳しく見ていきたいと思います。
膵臓がん、増殖抑えるカギは遺伝子「ムサシ」
膵臓がん、増殖抑えるカギは遺伝子「Musashi(ムサシ)」
難治性のがんといわれる膵臓がんの、増殖を抑える鍵になる遺伝子を、慶大などがマウスの実験で確認しました。https://t.co/UxF8wuX7VZ#膵臓がん #ムサシ— 朝日新聞医療サイト「アピタル」 (@asahi_apital) 2016年6月7日
このニュースを簡単に述べると・・・ 「MUSASHI」遺伝子の働きを止めると、膵臓がんの増殖が止まる! ということなんです。 詳しくは、すでにまとめてありますので、下のリンクをご参照ください。
遺伝子「ムサシ」が膵臓がんの増殖に関わることが判明 抗がん剤開発に光
もうひとつピックアップ!
今回は、もうひとつピックアップしたいと思います。
それは「がん悪液質は治せるかもしれない!?」です。
悪質液とは、がん患者さんの80%がかかると言われている代謝異常で、筋肉量が著しく減少し、痩せて衰弱してしまいます。
その悪質液が治るかもしれないというニュースです。
がん悪液質は治せるかもしれない!?
末期がん患者の80%が痩せ衰える! 悪液質が完治できれば「苦しまない最期」が迎えられる https://t.co/QmtcswWtGD
スイス国立がんセンターによって、全身の炎症を抑制できれば、がん悪液質にかかりにくいため、体重も減らない事実が確かめられている。
— 膵臓がんでも幸せに楽しく生きる (@okasanproject) 2016年6月13日
2016年4月 スペイン国立がんセンターの研究グループが、ひとつの論文を発表しました。
それは「がん悪液質は、白色脂肪組織から褐色脂肪組織のスイッチによるエネルギー浪費が関わっている(A switch from white to brown fat increases energy expenditure in cancer-associated cahexia)」というものでした。
この発表により、「がん悪質液が治るかもしれない」という朗報が世界に流れました。
一体どういう内容の発表だったのでしょうか?詳しくみていきましょう。
食事によって体内に吸収された脂肪は、肝臓や脂肪組織に蓄えられます。
脂肪組織は、脂肪をためる白色脂肪組織(white adipose tissue:WAT) と、脂肪を燃やす褐色脂肪組織(Brown adipose tissue、BAT)に分れます。
白色脂肪細胞は、体内に吸収された余分なカロリーを中性脂肪に変換し、下腹部、臀部、大腿部、背中、上腕部、内臓周囲などに蓄積します。
一方褐色脂肪細胞は、体温を維持し、余分なエネルギーを燃やします。
褐色脂肪細胞の働きが活発ならば、エネルギーの消費量(基礎代謝量)が大きくなるため、肥満化しにくい。
活発でなければ、エネルギーの消費量(基礎代謝量)が小さくなるため、肥満化しやすい。
分かりにくいので、イラストにしてみました。
しかし、スペイン国立がんセンターの研究グループによれば、がん悪液質の場合は、白色脂肪組織が褐色脂肪組織化してしまうのです。
研究グループは、まずマウスにがん細胞を移植し、がん悪液質の状態にしたところ、マウスの白色脂肪組織が急速に褐色脂肪組織化を始めました。
さらに、がん細胞の移植後、褐色脂肪組織の中に、UCP1というタンパク質が増加し、ミトコンドリアの内膜で脂肪を熱に変換する発熱現象が確認されました。
健康であれば、脂肪の燃焼は好ましいかもしれませんが、がんになると身体を維持するために脂肪組織も意味があります。
ところが、悪液質になると、上記のように脂肪はむやみに燃焼して、熱になり、身体を支える方向に使われません。
結果として、脂肪が燃焼すると発熱が加速するため、全身の炎症がますます悪化し、悪液質の悪循環につながるリスクが高まります。
では、悪液質をどう止めればいいのでしょうか?
研究グループは、全身の炎症が起きると増えるIL-6(インターロイキン-6) と褐色脂肪組織化との関連も分析しました。
その分析で分かったのは、悪液質のマウスだけではなく、がんにかかった人でもIL6が高いことでした。
逆にIL6が低いマウスでは、エネルギーの消費を促すUCP1分子の発現や褐色脂肪組織化が抑えられていることも分かりました。
このことから分かるのは、がんが進行していても、全身の炎症を抑制できれば、がん悪液質にかかりにくいということです。
つまり、炎症を抑えて悪液質にかからないようになれば、がんが進行しても体重も減らないというわけです。
更に研究グループは、炎症を抑制したのと同様に、心拍や発汗をコントロールする自律神経の興奮状態を抑えると、UPC1の上昇と褐色脂肪組織化の抑制につながる事実も掴んでいます。
この論文は、悪液質は治療可能という結論で締めくくっています。
今回の論文だけでは、悪液質が治るとは言えませんが、今後がん患者の褐色脂肪組織化による炎症を未然に阻止する仕組みなどが解明されれば、治療可能となるはずです。
この論文により、今後の治療につながる大きな一歩は踏み出していると言えると思います。
ピックアップ以外の記事
検索ワードでがんの兆候がわかることをMicrosoftが発見 https://t.co/iz5n4erTgY pic.twitter.com/rIQEHaOYkr
— GIGAZINE(ギガジン) (@gigazine) 2016年6月9日
「がんばりなよ」「前向きにならなきゃ」「若いと進行が早いから大変だね」「短い人生でも充実して生きることは出来るよ」16年前、27歳でがんを発症し、治療中に言われた言葉です。病になれば皆同じ。誰もが不安の中にあります。小林麻央さんの報道を見て、どうか静かに見守って欲しいと願います
— 天野 慎介 (@shinsuke_amano) 2016年6月9日
寿命を縮める筋肉やせ(サルコペニア)とがんとの関係 https://t.co/0tQLhhJvzv
筋肉痩せは特に消化器のがんの患者さんでみられ、生存率の低下と関係している。タンパク質を取り、運動するのが今のところの予防策。 pic.twitter.com/aGSkk3udXT
— 膵臓がんでも幸せに楽しく生きる (@okasanproject) 2016年6月13日
がんを正しく恐れること(上)~がんは検診さえしておけばよいというのではない~ https://t.co/3OzBVkDXSI
がん検診することで有害なこともあります。
— 膵臓がんでも幸せに楽しく生きる (@okasanproject) 2016年6月13日
すばらしい先輩! pic.twitter.com/4YWrdd7qO0
— とある病院勤務医 (@t31415926535) 2016年6月11日
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