推奨される生活スタイル
①食事
がんになった場合の食事については、WCRF/AICR 2007はこう言っています。
がんになった人に:がん予防のための食生活のアドバイスに従う。
では「がん予防のための食生活アドバイス」とはなにかというと、
①体重を増やす飲食物について: 高カロリー食品や甘い飲み物を制限する
②植物性の食事について:植物からできた食品を中心にとる
③動物性の食事について:赤肉(牛、豚、羊な どの肉)を制限し、加工肉(ソーセージ、サラミ、ベーコン、ハムなど)を避ける
④アルコール飲料について:飲酒を制限する
⑤保存・加工・調理 について:塩を制限し、カビのはえた穀物や豆類を避ける
⑥サプリメントについて:食事だけで必要な栄養がとれるようにする
と言っています。
うーん、全然具体的ではないですし、これはすべてのがんに対して発信された情報です。
そして日本人の場合そんなに大量に食べたり飲んだり肥満になることも他国に比べると少ないので、もっと膵臓がん・日本人向けに具体的にしてみましょう。
日本人向けのアドバイス
国立がんセンターが日本人向けに予防方針を提示しています。※膵臓がんに関係するもののみ抜粋。
食事:食事は偏らずバランスよくとる。
* 野菜や果物不足にならない。(できれば毎日350g)
えっ?これだけ?と思うかもしれませんが、
食事については、これを摂っていればがんに効くという食べ物や栄養素は判明していません。むしろ、がんのリスクを上げる化学物質や食品成分はありますが、たいていは胃がんや食道がん、直腸がんなどに影響するもので、膵臓がんに直接関係しているものは今のところないようです。
なので、膵臓がんの場合、食事で気を付けるのは「バランスよく食べる」のみです!
バランスよく栄養素を摂りたいけど、献立を考えるのが面倒・・・という場合にはこんな便利アプリもありますよ。
これに加え、前に出てきたWHOによるがんのリスクを下げる食品成分は意識して摂るのはよさそうですね。
食物繊維
大豆
魚
N-3系脂肪酸
カロテノイド
ビタミンB2、B6、葉酸、B12、C、D、E
カルシウム、亜鉛、セレン非栄養性植物機能成分(例:アリウム化合物、フラボノイド、イソフラボン、リグナン)
②飲酒
こちらも国立がんセンターによると
飲むなら、節度のある飲酒をする。
*飲む場合は1日あたりアルコール量に換算して約23g程度まで。
日本酒なら1合、ビールなら大瓶1本、焼酎や泡盛なら1合の2/3、ウイスキーやブランデーならダブル1杯、
ワインならボトル1/3程度です。飲まない人、飲めない人は無理に飲まないようにしましょう。
適度な量であれば、我慢する必要はありません。
③運動
日常生活を活動的に。
*歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分行いましょう。
*息がはずみ汗をかく程度の運動は1週間に60分程度行いましょう。
時間はあくまでも「目安」です。
筋肉を落とさない、免疫力を落とさない、蠕動(ぜんどう)運動を促すといった目的であれば、体に無理のないように、10分×●回などに分けたり、できる分だけやるので全然OKです。
鍛えよう!という気持ちでしたら、できる範囲で↑の目標に近づけてみてください。
家でのフィットネスならこんなアプリもありますので活用してみてくださいね。
④体形
成人期での体重を適正な範囲に。
*中高年期男性のBMI(Body Mass Index 肥満度)で21〜27、中高年期女性では21〜25です。
この範囲内になるように体重を管理しましょう。
BMIの求め方 BMI値 = 体重(kg)/身長(m)2
欧米に比べて、日本人には肥満との関連性は低いとされていますが、逆に痩せすぎていると免疫力が下がり感染症を起こしたりするので、上記の範囲を目指すのがよいとされています。
膵臓がんになると体重は減少したり、腹水で体重が増えたり管理が難しいと思いますので、まずはバランスよく食事をして体重維持を目指すのがよいでしょう。
⑤喫煙
たばこは吸わない。他人のたばこの煙をできるだけ避ける。
膵臓がんを含め、多くのがんの原因となるたばこは、やはり吸わないのが一番ですね。
その他の気を付けたい生活スタイル
睡眠
がんになると、薬の副作用で日中眠くなり夜寝れなくなったり、心理的不安や痛み・下痢などによって十分に眠れないという悩みがあります。
しかし、ご存知のように睡眠をしっかりとることは疲れが取れて、免疫力も保てます。
薬をやめるのは難しいと思うので、自分でできることからやってみてはいかがでしょう。
例えば、以下のような方法があります。
- 臨床心理士やカウンセラー、患者会などでの心理的サポートを受けてみる。
- 枕やマットレスなど、寝具を変えてみる。(色は真っ白だと人はストレスを感じるそうです)
- うるさい部屋から移動したり耳栓を利用して騒音を防止してみる。
- 真っ暗ではなく、薄暗い明かりをつけてみる。(真っ暗だと人は眠りづらいという話があります)
- 快適な室温に設定する。
- 寝る前に過度な運動は避ける、軽いストレッチやリラクゼーションをして寝やすい体にする。
環境
がんで薬を服用したり、不安があったりすると、体がこわばりがちです。
自分が過ごしやすいと思えるように、部屋の環境を整えるのもおすすめです。
例えば、
- 座りやすい椅子を用意する
- 好きな匂いのアロマを焚いてみる(香りのスプレーなどでもよいですね)
- 好きな音楽を流す
- 好きなお花を飾ってみる
心の持ち方
最後に、生活スタイルを変えるうえで欠かせないのは「心をいかに前向きにするか」です。
がんではない人は、自分がいつ死ぬかなんて考えてもいません。しかし、がんになったら自分の最期を考えて生きます。
一日一日がとても大切になります。
がんではない人は、この時間が大切だと気づいていないのです。
それって、生きるうえでものすごく重要なことだと思いませんか?
その気づきを得られたのなら、さあ、どうするのが一番でしょうか?
どうせなら、前向きに、幸せに楽しく生きたいですよね。
常にそういった選択をしていけば、自然とよい生活スタイルになっていくはずです。
参考にしたサイト
日本人のためのがん予防法 現状において推奨できる科学的根拠に基づくがん予防法 | がん情報サービス
日本人のためのがん予防法 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター 社会と健康研究センター
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