ポーラ・ハモンド: 癌との闘いに新たな強力な武器を(twitterまとめ 7月6日~9日)

今回のピックアップ!

今回のピックアップでは、「@okasanproject」がまとめたtwitterの記事の中で、最も注目すべき記事を分かりやすく解説します。

そして、7月6日~9日の間で注目すべき記事は「ポーラ・ハモンド: 癌との闘いに新たな強力な武器を」です。

これについて詳しく見ていきたいと思います。

 

ポーラ・ハモンド: 癌との闘いに新たな強力な武器を


がんには悪性度の高いがんがあるのをご存知でしょうか?

つまり、抗がん剤がうまく効かず、また浸潤(がんが周りに広がること)性が高いのが、悪質性の高いがんです。

そういったがんに有効な手段が、今までなかなか見つかってきていないのが現状でした。

しかし今研究されている「ナノ粒子」を使った研究は、悪性度の高いがんをも一掃できるかもしれません。

 

医学研究者で教育者でもあるポーラ・ハモンドは、悪性度の高いがんを治すための研究をしています。

悪性度の高いがんというのは、先にも述べたように、抗がん剤が効きません。

なぜかと言えば、ポーラ・ハモンドによれば、がんは遺伝子の突然変異であり巧みに抗がん剤を吐き出すそうです。

 

そこで彼女たち研究チームが利用しようと考えたのが、細胞中の特定の遺伝子をオフにさせることが出来る「siRNA」という分子。

これを使えば、がんの生存遺伝子のスイッチをオフにすることができます。

そして、その間に抗がん剤を悪性度の高いがん細胞に投与すれば、がんは死滅します。

 

しかし、このsiRNAという分子を使うには大きな問題がありました。

siRNAは細胞の中でよく働きますが、私たちの体内の血流や組織の中に 存在する酵素に晒されると、数秒以内に分解されてしまうのです。

つまり、体内の目的の場所に着くまでに、siRNAは分解されてなくなってしまうのです。

 

実は研究チームは、人間の髪の毛の約100分の1ほどのサイズであるナノ粒子を用いて、その問題を克服したのです。

その小さな小さなナノ粒子の核は、抗がん剤です。

その周りに、とても薄いナノメートル級のsiRNAの膜で抗がん剤を包みます。

その層の上に、siRNAが体内で分解されないようにポリマーの層で保護してあげます。

このsiRNAの層は強く負に帯電しているので、正電荷を帯びたポリマーの層と引き付け合いくっつきます。

このようにして、研究チームはsiRNAが分解されないナノ粒子を作りました。

 

ところが、まだ問題がありました。

それは私たちの体の中にある免疫細胞です。

もしも上記のナノ粒子をそのまま体に入れたとしたら、免疫細胞がナノ粒子を異物だと認識して、破壊し除去してしまいます。

 

その問題を解決するために、彼女たちはナノ粒子の周りに、更に負電荷を帯びた層を加えました。

この外層は、体内に在る水分を多く保持できる多糖類の層なので、ナノ粒子の周りに水分子の膜を作り出して覆い隠し見えなくさせてしまうのです。

そうすることで、免疫細胞に見つかることなく、がん細胞へ到達できるというわけです。

 

さらに、この外層は覆い隠すだけの役割でなく、特異的に腫瘍細胞と結びつく分子を内包しているのです。

つまり、がん細胞と簡単に結びついてしまうわけです。

 

そうして腫瘍細胞と結びついたナノ粒子は、まずsiRNAががんに作用します。

遺伝子ブロッカーのsiRNAによって、数時間でがん細胞の生存遺伝子が抑制されます。

生存遺伝子のないがん細胞は、防御システムのないがんです。

そこに、ナノ粒子の核である抗がん剤が出現し、がんを効果的に破壊します。

 

研究チームはこのナノ粒子を用いて、浸潤性の高いトリプルネガティブ乳がんで動物実験を行いました。

乳がん治療の第一選択肢にはドキソルビシンと呼ばれる抗がん剤が使われます。

始めに、この抗がん剤のみで治療しました。

腫瘍の成長は遅くなったものの、腫瘍は2倍の大きさになってしまいました。

 

次に、ドキソルビシンを核としたナノ粒子を使い治療をしました。

すると腫瘍は成長を止めただけでなく、縮小しました。

またいくつかのケースでは、腫瘍そのものが消滅しました。

 

このアプローチの素晴らしいところは個別化できる点です。

腫瘍の防御メカニズムに合わせて、沢山の異なるsiRNAの層を足していくことができます。

もちろん違う種類の抗がん剤を核として入れることもできます。

 

ポーラ・ハモンドは、今後医師が腫瘍の遺伝子型を理解するにつれて、この戦略が効果的な患者や利用できる遺伝子ブロッカーについて 分かってくると述べています。

 

 

これからの時代は、遺伝子治療だ言われていますが、具体的な話を聞くと間違いないと思いますね。

この技術が実際に使われるのは、まだ先かもしれませんが、楽しみに待っていたいです。

 

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