がん患者さんのご家族ができること

家族はどうすればいいのか

家族の一員ががんの告知を受けた時、頭が真っ白になると思います。

そんなパニックに陥っている状態でも、治療はどんどん進みます。

また生活も様変わりすると思います。

そういった状況の中で、家族は何ができるのでしょうか?

 

今回は、がん患者さんのご家族が、がん患者さんのためにできることを挙げてみました。

家族としてどうすればいいのか迷ったときの指標になればと思います。

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これまで通りに接する

まずは、今まで通りに接しましょう。

がんになったことをきっかけに特別扱いされると、患者さんが家族の中での孤立感を強める場合があります。

そうした事を避けるためにも、いつも通りに接しましょう。

 

しかし時には、辛抱強く患者さんに接することも必要になるかもしれません。

つらい状態の患者さんの言うこと、することは、毎日のように変化することがあります。

また毎日のように言動が、繰り返されることもあります。

がん患者さんがつらい状況であることを理解し、辛抱強く接することも大切です。

 

つらい状況のときでも、いつもと変りなく接してもらえたら、きっと患者さんはホッとすると思います。

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励ましすぎない

ネガティブなことを言うのはもちろん良くないのですが、励ましすぎもいけません。

がんで落ち込んでいる家族を見ると、つい励ましたくなります。

しかし、励ましすぎるとがん患者さんを追い込んでしまうこともあります。

 

患者さんは、治療などですでにたくさん頑張っています。

しかし治療がうまく進まないことや、がんが再発してしまうこともあります。

そんな時に「がんばれ」や「負けるな」といった言葉をかけられると、「これ以上がんばれと言わないでほしい」と思ってしまうかもしれません。

 

患者さんの話をよく聞く

励ましすぎてはいけないとなると、何ができるのか。

それは、話をよく聞いてあげることです。

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国立がん研究センターが運営するがん情報サービスでは、「患者さんと話をするときの3原則」を掲載していますので、紹介したいと思います。

 

患者さんと話をするときの3原則

1.とにかく患者さんの話をよく聞きましょう

まずは患者さんが話せる状態か確認してから、話をしましょう。

そして話すときには、相手の話を聞くのが80%以上、自分が話をするのが20%以下、と考えると丁度いいそうです。

話を聞くときには、大きくうなづいたり、あいづちを打ったり、ときどき視線を合わせたりなどすると、患者さんは話しやすくなります。

 

2.とにかく患者さんの話に同調する

基本的に人は、否定されるのを好みません。

またはぐらかしたり、ごまかして話題を変えると、患者さんは自分の話を奪い取られたような気がして不愉快になるものです。

ですので、患者さんの話を否定せずに、同調して話を聞いてあげるといいでしょう。

さらに詳しく話してもらえるように、話のペースを患者さんに合わせるとよりいいと思います。

話の内容の同調だけでなく、声の大きさも患者さんに合わせたり、表情も(患者さんが笑顔なら聞き手も笑顔といった具合に)同調させれば、患者さんも話しやすくなります。

もしも相手が黙ってしまっても、会話を急かしたりしないで、一緒に黙ってみてください。

間違っても、説教や説得はしないようにしましょう。

 

3.とにかく返事を用意しないで白紙の状態で聞く

悩みや問題を抱えている人には、ついつい解決策を提案してしまいがちですが、患者さんが必要としているのは「聞き役」なのを忘れてはいけません。

まずは患者さんのしてきたこと、これからしようとしていることを尊重しましょう。

 

補足 病気や死に関する話題

患者さんと話していると、病気や死に関する心配を口にするかもしれません。

そのときには、何が不安なのか、将来の計画をどうしていきたいと考えているのかなどを聞いてください。

患者さんの意思を尊重するために家族に何ができるかを考えてみることができると思います。

また精神的な不安が大きいと、痛みが強く出ることもあるので、早いうちに不安なことなどは解消しておくといいでしょう。

 

患者さんと話すときは、患者さんの気持ちを受け止め、寄り添うように心がけたいものですね。

話をよく聞くのは、長い時間をともに過ごしてきた家族にしかできない役割のひとつだと思います。

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患者さんの要望を聞く

よく話を聞いていると、患者さんの要望を聞くこともあると思います。

そんな時は、話をよく聞くのと同じように、要望をよく聞きましょう。

 

要望をよく聞く上で気を付けてほしいのは、患者さんに自分のやり方を押し付けないようにすることです。

患者さんを思うあまりに、家族は自分なりのやり方であれもこれもと過剰に援助してしまうことがあります。

もしかしたら、その援助が患者さんにとっては快適ではないかもしれません。

援助しているつもりが、自分のやり方の押しつけになっていた・・・ということがないように、自分のやり方を押し付けていないか常に見直してみましょう。

 

聞いておいた方がいい要望には、少し難しいかもしれませんが、どのような最期を迎えたいのかということもあります。

自宅で最期を迎えたいのか、病院で迎えたいのか、緩和ケア病棟なのか。

また延命治療を希望するのか、しないのか。

延命治療とは、救命目的ではなく、患者さんの死期を延ばすために行われる行為です。

 

また亡くなった後のことも要望があれば聞いておくといいかもしれません。

私たちの母は、散骨を希望していました。

事前に要望を聞いていたことによって、亡くなってからも母の希望を叶えることができました。

 

大事なのは、患者さんが納得して治療を受けたり、生活すること。

それが実現できるように、ご家族は要望をよく聞いてほしいと思います。

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がんの情報を集める

要望を聞いても、情報がなくどのように行動していいか分からないのでは意味がありません。

ですので、がんの情報や、要望を叶えるための情報を集めましょう。

 

がんの情報は、私たちが作っているようなサイトやブログでも得られますが、まずは医師に聞いてみましょう。

何を医師に聞けばいいのか分からない方は、以下の記事を読むと分かると思います。

がんとわかってから、医師に聞いておくべき「がん」のこと4つ

2016.05.07

がんとわかってから、医師に聞いておくべき「治療とサポート」のこと17個

2016.05.12

 

情報を集めた上で、自分にどういった支援ができるのか考えてみましょう。

支援については、家族の中でも得意不得意があると思います。

話を聞くのが得意な人、情報収集が得意な人、料理が得意な人などです。

それを踏まえ家族で役割分担をして、それぞれができる支援をするのもひとつの手だと思います。

 

 うつ状態に気を付ける

がん患者さんの約4分の1がうつ病になると言われています。

がんと診断された患者さんは、様々なストレスに直面します。

例えば、死への恐怖、人生設計の変更、日常生活の変化、金銭面の不安、自己評価の変化などです。

このようなストレスが強すぎたり、長期間ストレスにさらされてしまうと、自己回復できずうつ病になってしまうことがあります。

 

補足 うつ病って?

うつ病は、単純に悲しみを感じることではありません。

うつ病は、特定の症状が見られ、診断と治療の対象となる疾患です。

なので、決して気のもちようや、性格の問題ではありません。

 

うつ病は、憂うつな気持ちが2週間以上続き、何をやっても気分が晴れない時に疑われます。

製薬会社のファイザー株式会社が、うつ病のセルフチェックを公開していますので、うつ病が疑われるときにやってみるといいと思います。

うつの症状を自己チェック ファイザー株式会社

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がん患者さんのご家族には、患者さんのうつ病に気を付けてほしいと思います。

うつ病になってしまうと、自分に起きている症状などを正しく医師に伝えられないことなどが起きます。

しっかりとした治療を受けるためにも、うつ病は治療すべきです。

治療にあたっては、主治医に相談するのが一番いいと思います。

主治医の判断で、薬を処方してもらったり、心療内科の受診をすすめてくれると思います。

主治医に判断をあおぐのが一番ですが、もしも自分でも対処したい場合は、リラクセーションがいいと言われています。

リラクセーションについては、以下の記事をご覧ください。

苦痛を和らげるリラクセーションのすすめ

2016.06.28

 

注意 家族もうつ病に注意

多くの調査で、がん患者を抱える家族の2〜3割に、強い不安や憂うつが認められることが明らかになっています。

つまりご家族も、患者さんと同様に、もしくはそれ以上に精神的負担がかかるということです。

このことから、がん患者さんのご家族は「第二の患者」とも呼ばれています。

不安やうつ病の症状は、患者さんだけでなく、ご家族にも一般的にみられます。

もしも日常生活に影響を及ぼしてしまうくらい精神的につらい状態が続いているようでしたら、心療内科などを受診してください。

がん相談支援センターでも、患者さんのご家族の相談を受け付けているので、そちらを利用されてもいいと思います。

がん相談支援センターについては、下の記事リンクをご覧ください。

知らなきゃ損!がん相談支援センターについて

2016.07.05

 

家族も自分の生活を大事にする

家族ががんになったからといって、全てをかけて患者さんのために尽くすのは無理があると思います。

やはりよく睡眠を取ったり、自分が楽しいこともして、体と心のエネルギーを充電することも大事です。

もしかしたら、自分だけが休んだり楽しいことをするのに罪悪感を感じてしまう人もいるかもしれません。

ですが、少し考えてみてください。

もしも心も体も疲れ切っていたとしたら、患者さんのための援助が続けられるでしょうか?

疲れ切っていては、きっと難しいと思います。

なので、時にはしっかり休み、時には楽しいことをしてエネルギーを充電しましょう!

そうすることで、常に患者さんのよき援助者でいられると思います。

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 自分にできることを考えてみて

ここまで家族ができることを述べてきました。

簡単にまとめたいと思います。

  • これまで通りに接する
  • 励ましすぎない
  • 患者さんの話をよく聞く
  • 患者さんの要望をよく聞く
  • がんの情報を集める
  • うつ状態に気を付ける
  • 家族も自分の生活を大事にする

 

これらは、あくまで1つの指標だと思ってください。

家族によっては、上記に挙げた以外のことができるかもしれません。

ぜひ自分のできることを考えてみてください。

 

参考資料

家族ががんになったとき がん情報サービス

がんとこころの基礎知識 一般社団法人日本サイコオンコロジー学会

気をつけたい言葉、かけてあげたい言葉 Pfizer Japan Inc.

家族ができるサポート Pfizer Japan Inc.

うつ病についての一般的な情報 がん情報サイト((公財)先端医療振興財団 臨床研究情報センターが運営)

どのような最期を迎えたいか日頃から本人と家族、医師でよく話しておきましょう バイエル薬品株式会社

 

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